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雲に覆われた「部分日食」を振り返ります 令和2年7月1日
1 すっかり予定が狂った日食撮影(6月21日)
前日まで、晴れの予報でした。期待が膨らみました。
ところが、当日は厚い雲に覆われてしまいました。
そんな状況でしたが、準備だけは早めにしっかり行いました。
一応、カメラや赤道儀の制御は、ステラショットとGearboxで車の中から無線制御を行うよう準備。
ところがこれは全くの夢の世界。
まず、車の中からでは、雲の切れ間に太陽が出てもわかりません。
そして、こんな時フィルターを付けるのか、外すのか。
これでは、落ち着いて車の中にいることはできません。
2 まだまだ問題山積です
そして太陽を自動導入。
ところが、D5(1/10万)のフィルターを付けていたのでは、微調整しようにも暗くて太陽の位置がまったくわかりません。
いざとなったらフィルターを外せば、簡単に太陽を導入できると思っていましたが、それも大間違いでした。
フィルターなしでいろいろやってみましたが、明るすぎて導入後太陽が近くにいるのかどうかも分かりません。
試しに、持っていたミラーレス一眼カメラで雲に覆われた太陽をオートで撮影。
ISO100、シャッタースピード1/4000でほぼ露出が合うことが判明。
ところがカメラレンズは、絞りを変更(絞り込む)できますが、望遠鏡はF8で一定。
薄めのフィルターが必要なことが分かった瞬間でした。
こんな時、助けの神がいるものです。
今回、叶いませんでしたが、金環日食の遠征でベイリービーズを撮影したいと買っていたD4.3RSフィルター1/2万を持っているのに 気が付きました。
急いでフィルターを取り付けて太陽を無事望遠鏡に導入、そしてこんな写真を撮ることができました。
でも、太陽の姿を撮影できたのは最初のこの時だけでした。
食の最大の時も厚い雲の中。
どんなにカメラの設定を調整してもぼんやりとした太陽しか撮影できません。
ほぼ2時間、望遠鏡の横で太陽が顔を出すのを待ちましたが、希望は叶いませんでした。
これまでの経験でも、これだけ雲に覆われ続けた日食は経験がありませんね。
でも、雲に覆われた時の対応など、いい経験になったのは確かです。