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土壇場の鏡筒選び 平成29年9月14日
1 千差万別 皆さんそれぞれ工夫されています。
皆既日食当日、撮影会場にはたくさんの望遠レンズや天体望遠鏡が並びました。
皆さんのレンズはメーカーなど千差万別で、システムは様々に工夫されています。
共通しているのは、かなり高級なレンズやカメラを使われていることです。
いろいろ思いを巡らして準備した苦心のシステムのようでした。
2 鏡筒選びは最後まで迷いました
私のように、1つの望遠鏡を使ってコロナやダイヤモンドリングを撮ろうというときは、多分 コロナ撮影に合わした焦点距離の機材を用意しているのではないでしょうか。
一般的にコロナの撮影はフルサイズカメラで500〜700mmの焦点距離のレンズがおすすめと言われて います。(星ナビ6月号「日食を撮る4」より)
私がインドネシア日食で使用したBORG50FL鏡筒は焦点距離が400mm、APS−Cサイズカメラで フルサイズ換算が600mmとなります。
アメリカ皆既日食では、できればダイヤモンドリングやプロミネンスをもっと大きく撮りたいと考えました。
このためBORG45EDに1.4テレコンバーターGRを組み合わせて35mm換算で700mm近い焦点距離が 得られる機材への変更を、迷いのなか決断しました。
〇 BORG50FLで撮った太陽(ノートリミング)
〇 BORG45ED×1.4テレコンバーターGRで撮った太陽(ノートリミング)
やはり大きさが違いますね。
3 ところが土壇場で機材変更!「これが不幸中の幸い」に
BOG45EDを使うことで準備を進めてきました。
ところが土壇場に大逆転が!
念のため最終テストで月を撮ることに。
マイドームでこの鏡筒とBORG101ED鏡筒の性能を比較。カメラのライブビューでピントを合わせましたが 画面に映るクレーターの鮮明さがかなり劣るように感じます。どうしたことでしょう。さすがにこれは慌てました。
急いでBORG50FLを持ち出しテストしましたがこちらは何の遜色もありません。
ここまで来て、かなり悩みましたが、急きょ元の50FL鏡筒を使う決断を迫られました。
アメリカ皆既日食で、コロナをF8、ISO200、1/2秒で撮った画像です。
画角いっぱいコロナが広がっています。BORG50FLはコロナにちょうど良かったようです。
実際の画像処理では、フラットナーなどの周辺を補正するレンズを使用しておらず若干のトリミングを行いました。
〇 ステライメージで画像処理をしてトリミングした画像を掲載しました。
結局、インドネシアで使用した鏡筒が土壇場で力を発揮してくれました。
このBORG50FLは切っては切れない縁があることを実感しました。
日々の日記 四季の高松
四季折々の身近なスケッチを日記風に記載しています