リニア彗星(C/2012K5)を望遠レンズで撮りました
1 リニアすい星に注目してみました
アストロアーツの投稿ページでリニアすい星の画像を目にします。
ただ、リニア彗星自身の情報は、専門誌などであまりクローズアップされていません。
インターネット上で、光度や軌道の情報を掲載したサイトをいくつか見ることができます。
10日、天文愛好家の集まりで、ある方から話題がでました。
「もう、この彗星を見ましたか?」
「アマチュア写真家が撮った写真は見たことがありますが、詳しいことは知りません。」
「今どこらあたりでしょうか。場所が分かってもうまく写真に撮れるのでしょうか。」
こんな返答をしました。
この後、自宅で詳しく調べてみました。
撮影した11日は、ヒアデス星団の近くにいることがわかりました。
今まで、ルーリン彗星やハートレー彗星を望遠レンズで撮ったことがあります。
ヒアデスの近くなら80mm程度の望遠でその領域を写せると考えました。
気軽な気持ちで撮影にでかけました。
しかし、思惑とは違っていました。甘く見ていたようです。
この彗星は、もっと口径が大きく焦点距離の長い鏡筒が必要です。
彗星は、大変小さく淡いものでした。
● 撮った画像をトリミングして強拡大しました
黄色の点の間にほんとうに淡く尾を持った彗星が見られます
2 トリミングする前の画像を掲載しました
木星、アルデバラン、ヒアデス星団が綺麗に写っています。
ただ、彗星は、どこでしょう。
インターネットに掲載されている画像は、多くは天体望遠鏡を使用し長時間の露出で本格的に撮られています。
10cmの口径で500mm程度の焦点距離の鏡筒を使ったものは、尾を引いた彗星の姿がくっきりとしています。
今回は、ナノトラッカーを使い88mmの望遠レンズで撮影しています。
この画像上では、どこに写っているのか探すのに苦労しそうです。
最初、画像を見ただけでは、写っているのかどうか半信半疑でした。
ステラナビゲーター(シュミレーションソフト)でその日の彗星の位置を確認しました。
星の配列から詳しい彗星の位置を特定し、撮った画像と比較してみました。
やっと、その位置に彗星が写っていることが分かりました。
なにか嬉しい気持ちになります。
(撮影状況)
平成25年1月11日 午後10時26分 こどもの国駐車場
SIGMA DC18−200 3.5−6.3レンズ(88mm) F5.6
KissX4改造 ISO1600 露光180秒 2フレームコンポジット
ナノトラッカーでガイド撮影 フォトショップエレメンツ ステライメージで画像処理