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皆既月食撮影 後記


1 皆既月食撮影には少し準備が必要でした  

藤井旭氏著の天体写真教室「月食を写そう」を今回の教科書としました。

皆既月食の撮影では、鏡筒の明るさに合ったシャッタースピードが大切になります。
教科書には、月が欠ける割合に合わせてシャッタースピードがいろいろ示されています。
これを参考にしました。

私の鏡筒では、皆既食最大時には、かなりの露出が必要と書かれています。
このため赤道儀を使うこととしました。

ところが郊外で撮影しようと準備を始めたときぽつぽつ雨が降り始めました。
これはだめだと諦め、急きょ、自宅まで引き返すこととしました。
自宅の屋上に赤道儀を運び上げる時間もなく、普段月の撮影に置いてあるポルタ経緯台を使うこととしました。

月がぶれないように撮影するためには、できるだけシャッタースピードを速くする必要があります。
頭の中で計算しました。
できるだけカメラのISO感度を上げることとしました。
この点、デジタルカメラは、優れものです。
固定撮影で皆既月食を無事撮ることができました。

2 撮影では次の点に注意しました

● 鏡筒選び

月を大きく撮影するには、焦点距離1000mm程度の鏡筒が必要と考えました。
あれこれ迷いましたが、結局、普段月の撮影に使用しているBORG76ED鏡筒を使用することとしました。
このシステムでは、テレプラスで焦点距離を2倍にするとF値が13.1とかなり暗くなります。
このため赤道儀を使用することにしましたが、急きょ方向転換となってしまいました。

● カメラの設定

撮影の解説書では、皆既食最大時には、F5.6の鏡筒でISO感度400として、3分から6分の露出が必要と 記載されています。
これでいくと、F13.1では、かなり長い露出時間が必要となります。

デジタルカメラの感度の良さに賭けることとなりました。

経緯台の固定撮影では、露出が長くなると月がぶれてしまいます。
結局、皆既最大時の月はISO感度を3200、約1秒程度の露出でチャレンジすることとしました。
1秒の露出では、シャッターブレを起こしやすくなります。
ライブビュー撮影で軽減しました。

皆既最大時付近の月をシャッタースピードを変えて3枚撮影しました。
露出の違いによる画像の状況を見ていただくため画像処理をせずトリミングだけ行いました。

(撮影状況)
平成23年12月10日(土)23時32分11秒・32分44秒・32分56秒 自宅屋上
BORG76ED ×2テレプラス F13.1
CanonEOS40D 3200 
画像左から露出0.6秒、0.8秒、1秒







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