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木星と土星の大接近メモリアル 令和2年12月23日
1 21日に撮影した木星と土星のメモリアル画像です
夜空に輝く木星、土星、木星の衛星はそれぞれ明るさが違いますね。
木星に露出を合わすと土星が暗くなるなどこれらの天体を適正な明るさで一緒に写すのはできません。
そうしたことから、異なる露出で撮影した画像を画像処理してコンポジット。
それぞれがほぼ適正と思える明るさに画像処理しメモリアルのイメージ画像を作成しました。
(撮影状況)
令和2年12月21日 午後5時41分〜 Asukaプチドーム
EOSM6ミラーレス ISO800 0.6秒 1/13×2 3フレームコンポジット
口径200mm F5 ニュートン ×2エクステンダー F10
ニューアトラクス赤道儀 セルフガイド
2 前日に準備が入念に行いました
私のドームの西側には建物があり、西方向の低い天体は見ることができません。
当日この天体ショーが撮影できるか、前日にチェック。午後6時頃までは撮影可能なことを確認しました。
また、焦点距離の長い反射望遠鏡に木星や土星を導入するのは大変です。
できるだけファインダーを使い目標天体が捉えられるよう、撮影用の反射望遠鏡と同じ方向を向くよう念入りに調整。
ファインダーだけでは心もとないと感じ、共架している屈折望遠鏡も導入の手助けになるよう位置を調整しました。
3 当日は、こんな工夫をしました
午後5時になると、職場を後に一目散にドームへ。早めに準備に取り掛かりました。
薄明が残るため、星を撮影して確実に天体を導入するステラショットの機能が使えません。
そのため赤道儀の自動導入でまず明るい月を導入、アライメントして位置を確定、それから確実に木星を導入。
前日のファインダーなどの調整も功を奏し、簡単な微調整で反射望遠鏡の視野に木星と土星を捉えることになりました。
また、前日望遠鏡にカメラを取り付け入念にピント合わせをしていましたので、カメラのライブビュー画面にくっきりとした木星と土星の姿が 現れました。
先にも書きましたように、ドームの西に建物があるため一時は郊外に撮影に行こうと思っていました。
郊外に行くにはどんな撮影システムがいいのか考えたときもありますが、
前日のチェックでドームでの撮影が可能と分かり、安堵。
また、今回木星と土星が接近した姿を撮るには、APS−Cサイズのカメラでは、望遠鏡の焦点距離は2000mmが必要です。
焦点距離を2倍に伸ばすBORGエクステンダーを持っていたこともラッキーでした。