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金環日食のベイリービーズ 令和元年6月20日
ベイリービズは、日食の時、月が太陽を隠したときに、月面の凹凸の地形に日光が漏れビーズのように見える 現象です。
日食の第2接触と第3接触の僅かな時間に生じます。
皆既日食や金環日食でそれぞれ趣の違ったベイリービーズがみられます。今日は、金環日食のベイリービーズを 紹介します。
1 来年、2020年6月21日の金環日食
この日食は、アフリカ中部のコンゴ共和国から始まり、アラビア半島南部を横切り、パキスタン、インド北部を経て 中国に入り、その後台湾を経て太平洋上で終わります。
大変継続時間の短い細い金環食といわれています。
連なるビーズ状の円弧が期待されています。
○ 2002年にテニアン島で観測された金環継続時間が短い日食
細い金環日食として有名なテニアン島の金環日食の画像です。
2012年天文ガイド3月号に掲載「日食写真の撮り方講座」から転載した画像です。
リングが繋がる状況が撮影されています。
ベイリービーズは、大変興味深い現象で月と太陽の視直径差が小さい金環食(金環継続時間の短い)ほど 目立った現象が現れます。
上の写真の日食では、99パーセントで金環継続時間は44秒でした。
左の写真は、ND400とND8フィルターを装着して、また、右の写真はND400フィルターだけ外し、 同じシャッタースピードで露出量を多くして撮られています。
右の写真は、露出量の多さでフレアーが出ていますが数珠状のベイリービーズだけでなく赤い彩層まで 写し出し出されています。
来年、2020年6月に見られる金環日食も同様に金環継続時間の短い興味深い日食のようです。
2 リングがつながる瞬間の変化を連続して撮りたいものです
同じく天文ガイドから画像を転載させていただきました。
月の視直径が太陽の91.4パーセントだった2010年1月のミャンマー金環日食第2接触の写真 です。
5秒間隔で撮られています。
皆既日食のベイリービーズは、ダイヤモンドリングの前にほんの短時間の間に現れる現象でした。
現実の金環日食ではどのように現れるのでしょうか。
経験がないのではっきりとしたことは分かりませんが、メインイベントとしてチャレンジ する価値のある現象であることは間違いないようです。
金環継続時間の短い来年の金環日食は、いろいろな面で期待が持てそうですね。
続きます。
(お断り)
金環日食ベイリービーズの撮影を行っておらず、説明のために2012年天文ガイド3月号から画像を転載 させていただきました。
日々の日記 四季の高松
四季折々の身近なスケッチを日記風に記載しています