オリオン座の馬頭星雲を撮りました
1 デジタルの時代を強く感じます
銀塩(フイルム)カメラで撮影していた頃は、馬頭星雲は難しい撮影対象でした。
赤のよく写るフイルムを使って、焼付け時に星雲周辺の赤を強調してもらっていました。
撮影時には、長い時間かけて露出していました。
それでも今ほどの赤い発色を見ることはなかなかありませんでした。
今、改造デジタルカメラの撮影では、短時間に馬頭星雲のはっきりとした姿と周辺の赤い領域を写しだしてくれます。
画像処理で見栄えをよくすることもできます。
また、馬頭星雲は、よく専門誌で素晴らしい画像が紹介されています。
憧れの世界です。少しでも近づきたいものです。
デジタル写真にトライして2年が過ぎます。少しずつですがいい結果が出るようになりました。
ただ、一つ課題をクリアーした頃には、専門誌には、もうさらに高度な技術による写真が掲載されています。
デジタルの時代、機材も技術もどこまで進化していくのでしょうか。
(撮影状況)
平成23年1月5日 午前1時18分から 綾川町
BORG125SD フラットナー F6
KissX4改造 ISO800 180秒 240秒 2フレームコンポジット
SXD赤道儀 オートガイダー
フォトショップエレメンツで画像処理
2 馬頭星雲を望遠鏡で直接見ることはできません。
馬頭星雲は暗黒星雲で、肉眼で見ることはできません。
地球からの距離は約1,500光年とされています。
オリオン大星雲から伸びた星間ガスで構成されていると考えられています。
写真では、周辺の散光星雲に浮かんだ姿をみることができます。
今回、BORG125SDで撮影しました。
BORG125SDといえどもすべての収差をクリアーしているわけではありません。
どうしても周辺付近の星が少し間延びしてしまいます。
補正レンズなしではすべての星を針の先でつついたようには撮れません。
そのため撮影には、フラットナーレンズを使用しました。
ボーグで専用フラットナーが販売されていないため、フィールドフラットナー88をスタークラウドさんで買いました。
口径比F/5.5−6.0の天体望遠鏡に適合すると説明されています。
撮影結果は良好でした。
画像全面で星が点になっていました。