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撮影にかかわるお話です/
第8回 NGC2177わし星雲 撮影夜話


裁判所庁舎に沈む三日月  高松市内


1月の終わりから2月中旬にかけてわし星雲にチャレンジしました。
甘く考えていました、なかなかのつわものでした。
いくつかのミスをおかしました。
ビギナーの方に是非気をつけていただきたいので、お恥ずかしいことですがあえてお話します。

● わし星雲に何度トライしたことか

デジタルカメラを購入してから、ペルセウス座2重星団、馬頭星雲、バラ星雲など撮影し好結果を得ていたので、 ワシ星雲の撮影もデジタルカメラなら簡単なものと高をくくっていました。
この気持ちが失敗のはじまりとなります。

★ 80mm望遠レンズで好結果が!

1月下旬にシリウスを中心にM41、わし星雲などを写そうと星野写真にチャレンジしました。
ISO800,F5.6,露出10分の撮影で淡いながら星雲は赤く写しだされています。
以後は、苦難の道を歩むこととなります。

★ ああ!夜露が

ズームレンズの結果が良かったので、2月初旬にBORG50、レデューサ使用で210mm、F4.3でチャレンジ しました。
いままで夜露の影響を受けておらず、まさかと思いましたが時遅く、撮影途中でレンズに夜露が。アアア・・
心配はしていたものの、今までの好結果から基本である夜露対策をおろそかに。
あとの祭りでした。星が肥大していますが、星雲は赤く写しだされています。残念です。 

★ 撮影画像を見たらワシ星雲がありません。

数日して、夜露対策もしっかりして再度のチャレンジです。
シリウスから星をたどり望遠鏡を所定の位置にセット。
自信を持ってシャッターを押しました。
パソコンに画像を取り込み、びっくり、わし星雲が消えています。
気が緩んでいたのか、撮影位置を間違えていました。

★ なんと星が流れています。

2月の中旬に満を持して再チャレンジです。
今度は、BORG60EDに光害カットフィルターをセットし、レデューサ使用で300mm、F4.9で意気揚々と 撮影に臨みました。
これが裏目に出ました。焦点距離を伸ばした分お気軽撮影のノータッチガイドではミスを引き起こしたのです。
300mm程度の鏡筒までは、赤道儀のセッティングを上手くやっておけば撮影できるのですが、結果は、星が流れて しまいました。
欲をかけたのが仇となったようです。この時、ひそかに季節の風物詩も歩み寄っていました。

★ 撮影の好機を逸してしまいました。

この頃から、日中は、薄黄色の空、夜は天気がいいのに星の数が少ない、いやな黄砂の季節を迎えていました。
わし星雲もだんだん早く西の空に傾くようになってしまいました。
ミスを重ねているうちに、好機を逸してしまったようです。
こうなると、どんなにあがいても綺麗な写真が撮れるはずはありません。撮影結果は当然もう一つです。
非常に残念です。

● よく考えると

わし星雲は、難物です。いろいろな宿題を与えてくれました。
撮影したものは、どれも星雲が淡くはっきりと写ってくれません。
ほんとうに反省しきりです。
撮影時期、露出時間、天候、フィルターの選択など工夫をしなくてはいけません。
オー 大変です。
画像処理も大切です。うまく星雲の赤だけを強調できるテクニックの勉強が必要なようです。
来年になりますが、東の空から南中する好機を選んで再度チャレンジしてみたいと思っています。
綺麗な写真をお見せできるよう頑張ってみたいと思っています。



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