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撮影にかかわるお話です/
第7回 撮影のガイド方法について(その2)

長時間の望遠鏡による天体撮影には、赤道儀による追尾を補正なしで行うことは、なかなか困難なことです。
そのため、ガイド鏡やガイドアイピースを使って赤道儀の追尾誤差をチェックしながら修正することとなります。
以下は、今まで使用してきた方法です。参考になればと思います。

● ガイド用望遠鏡

ガイド鏡でガイド星を導入し、その星が常にガイドアイピースの基準となる位置にあるよう赤道儀の微動装置で修正します。
ガイドに使用する星は、撮影対象となる天体付近のなるべく明るい星を使用します。

ガイドの精度を高めるためには、ガイド鏡は長い焦点距離を必要としますが、短焦点の望遠鏡でもバローレンズ等を使用 すればガイド鏡として使用できます。
ちなみに、解説書では、焦点距離1000ミリの鏡筒で、460mmの撮影鏡筒までガイドできるとされています。 (アメリカンサイズ(31.7mm)のアイピースを使用の場合)

● ガイドアイピース

ガイドアイピースには、十字線などが入っておりガイド星のずれを確認できるようになっています。
私は、ビクセンGA−4を使用しています。暗視野照明が付いていることやガイド基準線の位置調整ができるなど便利です。
これに接眼アイピースをセットし70倍〜80倍でガイドしています。


● ガイドシステム

2種類の方法があります。

★ イメージシフトを使用する方法

イメージシフトとは、ガイド鏡の接眼部を上下左右に動かしてガイド星を導入するものです。
ガイド鏡と撮影鏡筒を直接同架できるため、ガイドミスが出にくい、マルチプレートやガイドマウントを使用しないため システム的に軽量ですむなどのメリットがあるといわれています。

ただ、使用した経験では、イメージシフトの使用は、少し熟練が必要となります。

私の使用感ですが!
イメージシフトはかなりの重さがあるため、ガイド鏡のドロチューブがかなりたわみやすくなります。
このため気をつけて星を導入しないとセットした瞬間上下にずれてしまいます。
また、3点のストッパーをゆるめ左右、前後に動かして適当な星をさがしますが、高倍率のアイピースを使用しているため、 一度導入しても続けて微妙な位置調整をしていると視野からずれてしまうことがあります。
簡易な微動装置を考えて装着している方がいるほどです。
ただ、余分な機材が必要でないためイメージシフトを購入するだけでガイド撮影ができます。


ケンコーSE102をガイド鏡としイメージシフトを装着しています
イメージシフトを拡大しました

★ ガイドプレート・ガイド微動マウントを使用する方法

ガイド微動マウントは、ガイド鏡を水平・垂直に動かすための架台です。
このマウントを使ってガイド用の星をガイド鏡に導入します。

ガイドプレートは、撮影鏡筒、ガイド鏡、ガイド微動マウントを載せるためのものです。
ガイドミスを防ぐためにしっかりとしたものが必要になります。

私は、ビクセンのマルチプレートを使用しています。プレートホルダーを装着しているので撮影鏡筒の載せ替えが便利です。
ただ、撮影鏡筒から全てをセットすると総重量が7キロほどになり、赤道儀の積載可能重量いっぱいになってしまいました。
私は、この方法が使いやすいため、最近は、このシステムを愛用しています。



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