月に始まり月に終わる なかなか味わい深い言葉です
● 月に始まり月に終わる
この言葉を目にしたのは、天体撮影を始めて間もなく「ビギナーからベテランへ天体写真マニュアル」という
解説書を購入したときです。
月の撮影コーナーは、中川昇さんが担当されており何回も読み直したものです。
その中で、中川さんがいろいろなことを書かれていますが一番印象深い言葉が
「月に始まり月に終わる」でした。
月は、撮れば撮るほど、天体写真の中で最も難しく撮影しがいがあると述べられています。
● 天体少年
数年前、銀塩カメラの撮影で白黒フィルムがカメラ屋さんになく、フォトスタジオと撮影用品の販売を兼ね
ているお店を訪れたこときです。
今頃、白黒フィルムを何に使うのかということから話が弾みました。
このお店には、昔、天体少年が来ていたそうです。
フイルムの購入だけでなく、撮影についてご主人といろいろお話をしていたようです。
特にびっくりしたのは、現像やプリントをするためにその少年に暗室を貸していたそうです。
確かに、いろいろな解説書には、現像の方法まで書いてあります。
● 撮影の楽しさ
月の撮影は少年をここまで虜にしていたようです。
撮影機材を揃えていく楽しみ。
撮影技術を高める楽しみ。
撮影方法や結果について人と話合う楽しみ
写したフイルムを自分で現像しきれいな写真に仕上げる楽しみ
フィルム選びから現像まで、いろいろ楽しみながらだんだん技術を深めて
いったのかもしれません。
● デジタルの時代を迎えて
月の撮影に興味を抱いている方が少なくなったように思います。
今は、月をデジタルカメラで撮影してパソコンで画像処理し、自宅でプリントまでできる時代です。
初心者にも簡単にトライできる対象です。
月の撮影で学んだことは、全て星雲や星団の撮影の基礎となるものです。
しかし、日々表情を変える月を表現するには、やればやるほど奥が深く感じます。
写真の技術と知識も必要になってきます。
それだけ一生付き合える撮影対象のような気がします。
10月3日は中秋の名月です。
1日遅れましたが月が輝いていましたので撮影しました
10月4日 (月齢15.3) 19時23分 高松市内