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撮影にかかわるお話です/
第20回 気軽に月撮影 小さく撮って大きく伸ばす

小さく撮って大きく伸ばす

銀塩撮影では、フイルムいっぱいに広がった月を撮影するために焦点距離の長い望遠鏡が必要でした。

シャープな写真が撮れるED鏡を使ったデジタル撮影では、小さく撮影し、大きくトリミングすることができます。

直焦点撮影では、1000mm程度の焦点距離でじゅうぶんで、 それ以上の焦点距離で撮影できる条件が揃うのは、日本では年に数えるほどです。

 星ナビ 天文との出会い 中川昇氏 「誰でも簡単に撮れるシャープな月面写真の写し方」  より


1 銀塩撮影ではフイルムいっぱいに撮影していました

銀塩撮影では、2000mmから3000mmの焦点距離が必要でした。

私が使用していた五藤光学8cmアクロマートは、1200mmの焦点距離があります。
これにコンバージョンレンズ(2×テレプラス)を使用することで2400mmの焦点距離を確保できます。

1000mmの焦点距離でフイルム上1cmの像が得られますので、 これだけの焦点距離があるとほぼフイルムいっぱいの大きさの月が撮影できます。

ただ、長い鏡筒を撮影に使うと大変でした。

ちょっと郊外に持っていくにも、結構重量があります。
また、高く昇った月を、カメラのファインダーに導入するにも無理な姿勢を強いられます。

2 短焦点のED鏡筒は扱いやすくきれいな月が撮れます

私が使用しているBORG76EDは、500mmの焦点距離があります。
コンバージョンレンズ(2×テレプラス)使用で1000mの焦点距離が確保できます。

また、APS−Cサイズのデジタルカメラ使用で、1600mm相当の画像が得られます。 画面いっぱいの画像には少し足りませんが、撮影後トリミングで好きな大きさに加工できます。

3 便利なパーツ  コンバージョンレンズ

短焦点のED鏡筒のみでは月の撮影に必要な焦点距離が不足します。
どうしても距離を伸ばすコンバージョンレンズが必要になります。

コンバージョンレンズには、テレコンバータ、テレプラスといったものが発売されています。
焦点距離を1.4倍〜2倍に伸ばすとともに、周辺像を整えるといったすぐれものです。

私は、銀塩時代からテレプラスを使用しています。
ネットオークションやネット通販で中古のものをそろえました。
結構安い値段で購入できます。


裏技
デジタルカメラEOS用のテレプラスをネットオークションで落札しました
商品の説明には、デジタルカメラで使用していましたとありました。
落札後、商品が届きカメラに装着しシャッターを切るとエラーが表示されます。
どうもデジタル非対応のテレプラスのようです。
いろいろ調べてみました。裏技がありました。
テレプラスのカメラ側にある電気端子を絶縁テープで絶縁してしまうと使用可能になります。
デジタルカメラにAFレンズを取り付けるのではなく、天体望遠鏡をそのまま取り付けるのと同じと 考えればいいようです。


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