● ズームレンズを愛用しています
私は、銀塩撮影に数年取り組んできました。
銀塩時代の解説書では、ズームレンズはあまり評価が高くありませんでした。
相当昔には、ズームレンズはF値が暗く重たいもので、スライド式のズームレンズでは、撮影中にズーミングされてしまう
ことがあったそうです。
その後、ズームレンズ性能はかなりアップされ、 最近、ズームレンズによる作品を多く見るようになりました。
私も、ズームレンズを星団・星雲のクローズアップ撮影に愛用していますが、綺麗な写真が撮れます。
★ 短焦点の望遠鏡に近い画角の撮影が可能になりました
銀塩撮影の時代、BORG60EDを愛用していました。
焦点距離は350mm(レデューサ使用で300mm F4.9)でM42オリオン座大星雲、M31アンドロメダ星雲、
M45すばるをはじめいろいろな天体の撮影に手ごろなサイズの望遠鏡です。
APSサイズのデジタルカメラでは、200mm程度の望遠レンズでBORG60EDとほぼ同等の300mm近い
サイズの撮影が可能となります。
私は、デジタルカメラを手に入れるや、EF75−300ズームレンズをネットオークションで手に入れました。
少し年式は古いですがその分安価に購入しました。手軽に使用できます。
以前、天体写真を始めたころオリオン座全体をフィルムに収めたいと
135mm望遠レンズを購入しました。アンドロメダ
星雲や干潟星雲などを写してみましたが、どうしても迫力に欠ける気がしました。
それ以後はあまり使用することはありませんでした。
ところが、デジタルカメラで撮影した画像は、トリミング
などの画像処理が簡単にできます。
ズームレンズでいろいろなサイズの撮影し、その画像を好きにアレンジできます。
★ なんといっても気軽に撮影ができます
私は、サラリーマンで市内中心部に住んでいます。
撮影は、郊外へ出かけます。移動に30分、到着してからガイド撮影の場合セッティングに30分以上かかります。
それから撮影に2時間、撮影後機材の収納に20分、帰宅時間を合わせ合計4時間が必要になります。
翌日の勤務を考えると午前0時過ぎには家に着くように心がけなければなりません。
このような状況の中、今月、春の銀河をBORG76EDで撮影しようと2度ほど郊外に赴きました。
出かける前に、空を確認し、星空天気予報も参考にし、場合によっては、衛星画像も見て出かけます。
1度目は、ガイド撮影用の機材をセッティングし、いざこれからという頃から雲が多くなり、泣く泣く帰宅ということになり
ました。
2度目も残念ながら、現地で暫く待機しましたが結局収穫なしの状況でした。
ある方とメールでお話したときです、サラリーマンの方で遠くへ撮影に行くのは大変で自然と足が遠のいてしまうそうです。
私はズームレンズで撮影を始めてから、撮影に出かけることがあまり負担に感じなくなりました。
赤道儀まかせの撮影ではたくさんの機材を準備せずに出かけられます。
長時間の露出を必要とする撮影は、補助ガイドが必要条件ですが、
短時間の露出で撮影できる散開星団や明るい星雲などは、ズームレンズを使ってお気軽撮影を楽しんでいます。
★ EF75ー300で撮影した画像は結構きれいです
私には、レンズの専門的な知識がなく光学的な機能などの説明ができませんが、使用した結果を見ると、
@ 短焦点の望遠鏡は、レデューサなどを使用しないと周辺像が米粒状になってしまいますが、現在使用している
ズームレンズは見る限り周辺まで綺麗な像が得られます。
A 使用しているズームレンズの色収差については、散開星団の撮影ではあまり気になりません。
しかし、露出時間が長い場合やISO感度が高い場合、また、少し強めの画像処理を行うと輝星の回りに少しぼけたよう
な色ずれが生じるようです。
ただ、どうしても気になるといったものではありません。
愛用しているキャノンEF75−300ズームレ
ンズは、非常にいい結果が出ますので、その状況を次回ご紹介しようと思っています。
B 高額にはなりますがズームレンズもそうした色収差を良好に補正したレンズが発売されています。
愛用しているレンズを持っていますが、どうしても欲しくなりとうとう EF70-200F4L レンズを購入してしま
いました。
清水の舞台から飛び降りる気持ちでした。