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 第75回 月を撮影しませんか 鏡筒選び   


秋は、大気状況(シーイング)がもう一つと言われています。
しかし澄み切った空に輝く月はきれいです。
この機会に、是非、月を撮ってみませんか。


1 月の撮影に使用できる鏡筒は  


一般的に天体撮影には、特殊低分散EDレンズなどを使用したアポクロマート鏡筒が好ましい といわれていますが非常に高額です。
しかし、価格的に購入しやすいアクロマート鏡筒でも、綺麗な月の写真を撮ることができます。

アクロマート鏡筒は、色収差を完全になくすことはできないといわれています。
月を撮影すると月の回りに僅かですがほんのりと収差が現れます。

信用のおけるメーカーのしっかりとした造りのアクロマート鏡筒は、月の撮影に十分対応できる機能を 持っています。
色収差もそんなに気になりません。

私の持っている2つのアクロマート鏡筒で月を撮ってみました。
いずれもメーカーが製造に力をいれているといわれる鏡筒です。
結構綺麗な画像が撮れます。


● ケンコーSE102 口径100mm 焦点距離500mm F5


(撮影状況)
平成21年8月2日 午後9時42分 撮影場所 サンポート高松
キスデジタルN ISO400 露出1/250秒 2×テレプラス



● 夕星 LD62 口径62mm 焦点距離520mm F8.3


(撮影状況)
平成22年8月26日 午後11時20分 撮影場所 自宅屋上
EOS40D ISO400 露出1/250秒 2×テレプラス


2 撮影鏡筒もいろいろなタイプがあります


鏡筒には、主に星雲・星団の観望や撮影に使用する短焦点鏡筒、また、月や惑星の観望や撮影を目的とする長焦点鏡筒 の2種類に分けられます。

惑星などを観望したり撮影する場合は、高倍率を得るために焦点距離の長い鏡筒が必要になります。
まず、月や惑星を高倍率で見てみたい、できれば月の撮影もしてみたいという方は、焦点距離800mmから1000mm といった鏡筒を購入するのがいいかもしれません。

しかし、焦点距離が500mm程度の短焦点鏡筒で月の撮影は可能です。
テレプラスなどの補正レンズを使い焦点距離を1000mm程度に伸ばせば、四季折々の月の表情を捉えることができます。
こうした鏡筒は、汎用性が高く、星雲・星団の撮影にも威力を発揮します。

私の場合は、カタログギフトで手に入れた反射望遠鏡とコンパクトデジカメで月のコリメート撮影をしたのがきっかけ で天体撮影を趣味とすることとなりました。
その後、あれがしたい、これが欲しいと、結局、アクロマート鏡筒を4本、ED鏡筒を3本所有することとなりました。

最初から高価な高性能の望遠鏡を買わなくても月撮影を楽しむことができます。
その場合、信用のおけるメーカーのしっかりとした造りの望遠鏡を選ぶことが大切だと思います。

少し経験を積んで、長く撮影を続けてみたいと思うようになれば自然と高価な高機能の望遠鏡が欲しくなってきます。
天体望遠鏡選びは、ほんとうに楽しみです。
最初は、いろいろ迷わず、やってみたいことをはっきりとして、購入可能な範囲で鏡筒を選びたいものです。




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